マレーシア

マレーシアの労働環境や働き方とは? 

クアラルンプール

マレーシアへ転職して3年目。ここマレーシアで働いた経験からわかった、日本とは全く違う勤務時間や休暇の実態をご紹介していきたいと思います。

マレーシアは家族を大切にする文化が強く、ワークライフバランスを重視した働き方をしています。

勤務時間や休日休暇は会社によって異なりますが、マレーシアの文化を理解するための基礎知識として知っておきたいポイントです。また、旅行で訪れる際にも観光地の混雑状況の目安になります。

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マレーシアの労働環境

勤務時間

通勤

※朝8時の通勤路、そろそろ太陽がきつくなります。

朝食

※朝ごはんを会社の近くのお店でとります。

マレーシアの朝は日本よりも早く始まります、始業時間は8時からが平均的です。そのため、高速道路や公共交通機関は朝6時半ぐらいから混雑をはじめます。

私はモノレールで出勤しているので自宅を6時に出ます。始業時間は9時ですがそれに合わせて移動をするとどうしてもラッシュアワーにぶつかってしまうため、少し早く移動することにしています。

車で出勤していたときも毎朝6時半に駐車場をでていました。クアラルンプールは圧倒的な車社会です。朝と夕方の渋滞はとてもひどく、できるだけ時差出勤を心がける必要があります。

クアラルンプールの日の出は1年を通して7時半前後です。6時~7時はまだほの暗く、その時間に起きられるようになるまでしばらくかかりました。

慣れてから気がついたのですが、太陽が出る前に出勤できると外にいる時間帯は涼しいので快適なんですね。

朝7時から開いてるローカル屋台で朝ごはん

ファミリーレストランやローカルの屋台は7時から開いているところが多く、会社の近くのお気に入りレストランでよく朝ご飯を食べます。

またモノレールの駅にはたくさんの軽食を売る売店が出ます。マレー料理から菓子パン、サンドウィッチなど種類もたくさんありますので、路上で購入して会社で食べることもあります。

レストランでRM18、路上販売でRM8くらい払えばお腹いっぱいになりますよ。

勤務時間は基本的に8時間で、もちろん社内規定によって変わりますが、5時で終業です。

一年中日没も午後7時過ぎなので、まだ日没まで2時間もあります。だんだん日が傾いて気温が下がってきますから、この時間からお出かけするのが一般的です。

ランチタイム

渋滞

※金曜日の午後はムスク周りがとても混みます。

ランチ

※ランチでもゆっくり鍋ができます。

クアラルンプールは赤道に近いため、太陽が一番高く登るのは午後1時ごろです。

多くの企業は午後1時からお昼休み休憩を取ることが多く、朝8時から1時までが午前中の勤務ということになります。だから朝ごはんをしっかり食べておかないと途中でお腹が減るんです。

金曜礼拝

マレーシアはイスラム教国で、金曜日には特別な礼拝があるためお昼休みが長くなります。金曜礼拝は基本的に男性が会社近くのムスクに向かうため、それに合わせて会社の昼休みも変わります。

午後2時からお昼休みになる会社もありますし、礼拝に行く人だけ昼休みが長くなる場合もあります。会社によって対応は変わります。

会社によっては、午前10時と午後3時にティータイム

すべての会社で導入されているわけではありませんが、午前10時の休憩と午後3時過ぎのハイティーの時間帯に、お茶が運ばれてきて少し休憩をとるところもあります。

お茶は契約しているお店から届いたり、入居しているビルに専属の係の人がいたりして、ワゴンでお茶を配っていたりします。

マレーシアの残業

アフターワーク

※アフターワークの溜まり場はたくさん必要です。

バー

※朝まで飲めるところも意外とあります。

基本的に現地の人は残業自体を好んでしません。

自分の生活を大切にしているので仕事が終わったあとに習い事をしていたり、すでに予定を入れていたりします。ただ残業が必要ということであればキチンと業務をこなします。

会社の規定によりますが、残業代もきっちり支払われます。

休日出勤

休日に出勤した場合はダブルペイといわれる日給が支給されます。

例えば月の月給がRM3,000なら、勤務日数の22日で割り1日分の日当(RM136.40)を算出します。その2倍が支払われるということです。

または振替休日を取得することができます。どちらが選択されるかは会社で決まりますが、このような基本的な権利がしっかりと守られていないと会社を相手取って裁判になることも珍しくはありません

ですから、当然の権利として有給、ダブルペイや振替休日を取得します。

マレーシアの祝日と連休

旧正月

※旧正月のディスプレイ。インスタ映えします。

旧正月

イスラム教国のマレーシアですが、中華系、インド系のお祝いも祝日になります。そのため、旧正月、ヒンドウー暦新年、クリスマスも祝日です。

祝日は州によって異なり、全国的な祝日と州だけの祝日があります。私は州境に住んでいるので、夕飯を食べに行った先は祝日だった!ということもあります。

各州には王様である Sultan (スルタン)が居り、王様のお誕生日などはその州だけの祝日です。

数年前ですが、スルタンのお誕生日に州のサッカーチームが優勝し、「これはおめでたい!」というスルタンの一声で祝日が1日延長されました。午後11時ごろのアナウンスで会社は大慌て。

さすがにこんなことは頻繁にはありませんが、祝日の変更は毎年行われます。太陽暦、旧暦、ムスリム暦、ヒンドゥー暦、4つのカレンダーを使っているので毎年祝日が変わるんですね。

マレーシアの長期連休は旧正月とハリラヤ・プアサ

大きなお休みは2月にある旧正月(Chinese New Year / CNY) 、ラマダン明けのハリラヤ・プアサ(Hari Raya Puasa)。この両日は約2日から4日間連休になります。

2017年のハリラヤ・プアサは6月24日からですが、公立学校のお休みが1日前倒しされています。

旧正月とハリラヤ・プアサに関しては盛大にお祝いするため、レストランや公共施設などが1週間程度お休みになります。

また、どちらの連休も家族と一緒に過ごすため地方へ向かう道は大渋滞し、普段2時間で到着する目的地に6時間かかることも。この時期の旅行は控えたほうが賢明です。

太陽暦の新年は1日(元日)だけが祝日で2日から何事もなかったかのように普通の日です。日本人としては少し物足りなかったりします。(もちろん大晦日も平日です。)

ただ、日本のように年末年始で旅行が高いということもありませんので、バケーションにはいいタイミングでもあります。

マレーシアの欠勤制度

空港

※タイまで2時間、絶好の小旅行先です

傷病欠勤制度

実は先日、風邪をひいてしまい、傷病欠勤を1日使いました。朝5時に起きたときにすでに熱が38度あり、これは無理だと判断したのでそのまま会社の上司にメッセージを送りました。

マレーシアでは会社の連絡もスマホのメッセージで済ませるのが一般的です。

傷病欠勤

日本にはない制度で、傷病欠勤という年間12日の有給欠勤を取得することができます。

日数については会社によって異なりますが、傷病欠勤も有給ですので、体が辛いときはこれを利用してゆっくりと休みます。

病気の証明書

※病院で診察の時に貰えます。Medical Certificate(MC)と呼ばれています

傷病の証明が必要なため、病院が開く頃に出かけ病院で診察を受け証明書をもらいました。この証明書を会社に提出すると傷病欠勤が認められます。

有給休暇の申請

有給の申請は会社によって異なりますが、私の会社は1年目でも12日取得することができます。ただ、1ヶ月に1日権利を取得できるシステムなので、1ヶ月目に12日使うことはできません。

日系企業なら帰国休暇がもらえる

日系の会社であれば有給以外に帰国休暇が貰えることもあります。休暇の取得システムは会社や役職によって異なりますので、契約の前に確認しておきたいところです。

日本から離れて働いているわけなので、もし突然一時的に帰国する場合はどのようにお休みが取れるのか、万が一はいつも考えておきたいですね。

まとめ

マレーシアの人はとても楽しそうに働きます。もちろんいつでも楽しくとは行かないのでしょうが、傍から見ているとそう見えるのです。

それはちゃんとお休みを取って自分の生活を充実させているからなのかな、と感じます。ゆっくり休んでまた明日から楽しく働こう!という働き方ができる環境が整っているということでしょう。

日本人からみていて、もう少し頑張って欲しいと思うこともあります。ただ毎朝笑顔で出勤してくるのを見ていると、こういう生き方が正しいのかもしれないとも思うのです。

最初のうちは有給を取るのも気が引けることがありましたが、慣れてしまえば快適です。計画的に有給を使ってリフレッシュできています。

また、いろいろな文化の祝日があるため、そのお祭りに参加したり一緒にお祝いしたりすることで自分の考え方を深めることもできます。せっかくマレーシアに住むならぜひ多民族国家の醍醐味を味わってほしいです。(RM1 = 約26円)

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ABOUT ME
アジアハッカー編集部
アジアで働くをもっと自由に。もっと身近に。 編集者はアジア在住歴10年。 中国、韓国、シンガポール、フィリピン、マレーシア、タイ、ミャンマー、インドネシア、香港、マカオなど東アジア・東南アジアで活動しています。