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フィリピンで働く日本人のタイムスケジュールとは?意外に過酷な時間割

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フィリピンで働いている人が、どの様に一日を過ごしているか気になる方もいるのではないでしょうか? 日本での暮らしと、どう違うのか、何が変わるのか。

フィリピンで日本語教師として働いている日本人の私が、一日の生活を時系列でご紹介致します。私はフィリピンで日本語教師をしていますが、意外に過酷な時間割となりますので、フィリピンで日本語教師として仕事することを検討している方は、是非参考にしてください。

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フィリピンで日本語教師として勤務

駅

私はフィリピンで日本語教師という、日本語を外国人に教える仕事をしています。マニラにある学校で、生徒達は介護士です。日本語能力試験のN4というレベルにパスしたら、実習生として日本に行き働く子達です。

介護士として日本に行く生徒達は、フィリピンや他の国で介護士として働いていたプロフェッショナルです。もちろん、介護士の資格を持っています。

ただ、日本の介護士の資格ではありませんので、日本で介護士として働くには、日本の資格を得なければなりません。日本の介護資格を得るには、日本の介護施設で働く必要があるので、実習生として3年間働き、その後に介護試験を受けることとなります。

日本の介護施設で実習生として働くために、日本語能力試験をパスする必要があるので、私は先生としてそのお手伝いをしています。

フィリピンでの午前中の仕事

待合室

フィリピンでは、午前中には色々な行商人が大きな声を出しながら道を歩き回っています。そんな行商の人たち声を聞いて、フィリピンの朝を感じながら目を覚まします。

ご近所さんの中には、朝5時からカラオケを熱唱している家があったり、大音量で音楽を流している家もあったりと、日本の朝と比較するとだいぶ騒がしいです。

朝起きてから、その日の授業をどうしようか計画を立てます。授業の内容によって時間がかかるものと、そうでないものがあったり、単発でよい授業内容と、関連性が深く、複数の授業を継続した方がよい場合があるので、それらを考えて授業を組み立てます。

午前7時台

私は7時前に起きます。7時から朝ごはんの時間になるからです。朝ごはんのメニューは、いつも決まっています。トーストした食パンがニ枚、目玉焼きが一つ、ベーコンが一枚、それとマンゴーかバナナです。

飲み物にコーヒーがつきます。フィリピンでは、基本的に甘いコーヒーがデフォルトです。ミルクと砂糖がたっぷり入っています。

食事を終えたら、シャワーを浴びて、授業の計画を立てるという段取りで時間を過ごしていきます。

午前8時台

午前8時から授業を開始します。フィリピンでは遅刻が文化なので、私が8時ちょうどに行ってしまうと、生徒が誰もいないということがあったりします。

私が教室に入った気配を感じると、生徒がバタバタと教室に走ってやってきます。生徒達は、8時台は勉強モードになっていませんので、大事な勉強を最初の授業には設定しません。

生徒達は「センセー ネムイデス」とか、「ワタシハ オナカガスキマシタ」などとブツブツ言っている子が多く、ダラッとした雰囲気を前面に出しています

ここで先生がチョイスする選択肢はいくつかあって、大きい声で気合いを入れるとか、説教するとかありますが、私は放置するを選択します。

午前9時台

授業は午前8時からスタートして、一限目は午前10時までの二時間が一コマになっています。9時台になると、ようやく生徒達もアクティブになってきます。8時台に無理にピリっとさせなくても、時間が経過すれば勝手にエンジンがかかりだします

もし、8時台に変に気合いを入れたり、説教すれば、半日変な雰囲気のまま過ごさなければならないので、余計なことをしないのが一番です。

午前10時台

午前10時になると休憩が入ります。一応15分の休憩ということになっていますが、実際には30分くらいの休憩になってしまいます。休憩後、生徒全員が教室に集まるのに、15分かかるので、休憩時間が長くなるのです。

フィリピンでは、朝ごはんと昼ごはんの間に、メリエンダと呼ばれるおやつを口にする習慣があります。フィリピン人にとってメリエンダは大事な時間になっていて、学校の外におやつを買いに出てしまうので、15分の休憩では間に合わず、授業開始が遅れます。

遅れて授業を開始したにも関わらず、「センセー トイレ イッテモ イイデスカ?」と言って、トイレに駆け込む生徒が続出します。

授業が始まった瞬間に、トイレに行く人がたくさんいるので、嫌がらせかコントを見ている気分になりますが、生徒には大事な休憩時間をトイレには使いたくないという考えがあるようです。

午前11時台

一限目に続いて、二限目が休憩後の10時半頃からお昼12時までとなるので、午前11時台は二限目の時間帯になります。先ほどおやつを食べたばかりなのに、昼が近づいてくると生徒達は、ソワソワしてきます。昼ごはんは、つまらない毎日の中で、ビッグイベントだからです。

ごはん作り担当の生徒が、「センセー ゴハン スイッチ ダケ イイデスカ」と言って授業をエスケープすると、炊飯器のスイッチだけのはずが、ガッツリと調理をし始めます。しばらくすると料理のよいニオイが教室を支配します。

生徒達は「センセー オナカ スイタナー」の合唱を始め、生徒達の頭の中は昼ごはんに埋め尽くされるのです。

フィリピンでの昼の仕事

食べもの

授業の始まる時間は不正確ですが、終わる時間は驚くほど正確で、時間が1分でも過ぎれば「センセー ジカンデス」と終わりを催促されます。

お昼休みは正午12時から午後1時30分までとなっていて、生徒達は学校に寝泊まりしていて、炊事も学校で行なっています。生徒達は昼の休憩の内に、昼ごはんを作り、食べ終わった食器を洗い、洗濯などを済ませます。

私は、生徒達とは別の場所で食事をするので、お昼の休憩時間はバラバラに過ごします。

正午12時台

授業が終わった後、食事をするリビングルームに先生方は集まって昼ごはんを食べます。

昼ごはんは、学校で働いているメイドが作るのですが、学校にいる日本人は高齢者が多く、フィリピン料理と聞いただけで拒否する年代の人達です。日本人の高齢者はフィリピン料理に対応出来ない人が多いようです。

肉や魚を骨ごと調理するフィリピン料理には、自然とダシが出るからなのか、別にダシを取る発想が無い為か、フィリピン人のメイドに日本風の料理を作らせても美味しくはありません。

そのため、ランチに出てくる料理は、曜日によってメニューが変わるワンパターンになります。オムライス、そうめん、天ぷら、野菜炒め、うどん、これらがローテーションで出てきます。

午後1時台

お昼休みは正午12時から午後1時30分までとなります。

もともとは正午12時から午後1時までだったのですが、学校に寝泊まりしている生徒達が12時から一斉に調理を始めると、小さな台所が渋滞を起こしてしまい、食べ始める時間が遅くなり、結局午後1時の授業開始に間に合わないという理由から30分延長になりました。

なので、生徒達の昼飯事情によって、先生方は12時から午後1時30まで休憩となったわけです。ご飯は12時から12時30分に出来上がり、10分ほどで食べ終わってしまいます。

約一時間ほどフリーな時間があるので、みなさん昼寝をしたり、授業の準備など、思い思いに時間を過ごします。私の場合だと、ライターの仕事の記事作成をして過ごします

午後2時台

午後のスタートが午後1時30分からで、午後3時の休憩まで授業となるので、午後2時台は毎日授業となります。日曜日は授業の時もあれば、休みの時もあるといった感じで流動的です。

午後2時台は、昼飯の後という事もあり、先生も生徒も睡魔との戦いの時間帯になります。かなりテンション低めの授業となるので、先生によっては日本語の授業とは関係ないですが、ラジオ体操をしたり、踊ったりなどのエクササイズをします。

私の場合は、黒板に日本の歌の歌詞をひらがなで書きだして、音楽をかけて日本の歌を覚えさせたりする事が多いです。ただし、テストが近づいている時は、先生も生徒も必死なので、のん気に歌ったり踊ったりはせず、必死になって必要な事を頭に詰め込んでいきます。

午後3時台

午後3時からは休憩の時間になります。休憩は15分間。実際には30分近く休憩になります。

それは、午後のメリエンダというおやつの時間となるので、生徒達の多くは買い物に出てしまうのです。15分の休憩時間内に教室に戻る事が出来ず、ズルズルと授業開始が遅れて、30分近くの休憩になるという具合です。

生徒達が3時のおやつに選ぶのは、スナック菓子とジュースという定番の組み合わせだったり、プトと呼ばれる蒸し菓子だったり、ピチピチと呼ばれるお餅の様な食感のお菓子など様々です。

なかには、バナナキューと呼ばれるバナナを串に刺し甘く焼いた物をチョイスしたり、茹でトウモロコシを食べるボリュームたっぷりのメリエンダを選ぶ人もいて、生徒達の選ぶメリエンダを見ているのも楽しかったりします

フィリピンでの夕方の仕事

メリエンダ

メリエンダという休憩時のおやつを食べ終えると夕方という気分になります。メリエンダで腹を膨らませた生徒達ですが、夕方になると夕食の準備について考え始めます。朝から晩まで勉強だけをしているので、楽しみがご飯とおやつしかない様です。

私はというと、実は私も晩ご飯の心配をしています。それは、学校で出される晩ご飯は、カップラーメンやカップ焼きそば、外で買ってきたバーベキューなど、とりあえずな感じのメニューが多く、晩ご飯をきちんと作らない場合が多いからです。

生徒達が作る晩ご飯のメニューの方が美味しそうな時も多く、事前にメニューが分かっているなら、お金を払ってでも生徒達の作ったオカズを分けて欲しいなどと思ったりしています。

午後4時台

一日の中でも、一番長い授業の時間帯です。午後3時15分から、厳密には午後3時30分くらいのスタートですが、午後6時まで通しで授業が行われるので、約2時間半の授業が1コマとなる時間帯です。

全体的にみると、午前の時間帯の方が生徒の集中力も高くて、テストをやらせても点数が高かったりします。なので、この一番時間の長い授業では、午前中に勉強したことを踏まえて、小テストをする時間帯にすることが多いです。

この時間帯の授業をグダグダにしてしまうと、一日を無駄にした様な気分になるのですが、かといって濃い内容の授業をしても成果に現れづらいのです。朝からやってきた事を覚えているかどうか確認する意味でも、小テストをする事で緊張感を保つ様に工夫しています。

午後5時台

午後5時台は、午後4時台にやった小テストの答え合わせと復習をします。誰かに話した事はありませんが、ここが先生としての腕の見せ所と個人的には思っています。

フィリピン人は、スタート時間にはルーズですが、終わる時間には厳しいです。ただでさえ、長い授業の時間帯なのに、6時をまわる様な終了時間になってしまうと、生徒達は授業どころじゃなく、時間ばかりを気にしてしまうからです。

逆に早く終わってしまっても、10分や15分で出来る事は少ないので、時間の帳尻を合わせて終わらせる様にするのが、自分の中では腕の見せ所と思っているのです。

先生の中には、小テストをやって、その結果に対してペナルティの様な、遊び感覚の罰ゲームを取り入れている先生もいるのですが、私はそんな時間があったら日本のことについて少しでも教えてあげたいので、フィリピンの文化と比較しながら話をする様にしています。

午後6時台

午後6時でディナー休憩に入ります。生徒達は午後6時から午後7時30分まで授業がお休みとなるので、晩ご飯を作ったり食べたりして過ごします。

この休憩時間を利用して、1日分の食材を近くのスーパーまで買い出しに出ることも多いので、買い物をして料理をして、食事をするとなると、90分では足りずに夜の授業が8時開始にズレこむことも多い様です。

私を含めた先生方は、夜のご飯の時間になります。ご飯を作っているのはフィリピン人になるので、時間にルーズな部分もあり午後6時ピッタリに晩ご飯を用意出来ることはありません。早くても6時30分、遅い時は7時30分に料理が出来上がったりします。

遅い時間の晩ご飯になる割には、料理と呼べる代物ではない場合が多いので、生徒同様にご飯を楽しみの一つとしている私にとっては、残念な気分になることが多いです。

フィリピンでの夜の仕事

フィリピン

学校に勤め始めたばかりの頃は、夕食後の時間帯も生徒の授業をみていました。ですが、夜の時間帯の授業はサービス残業で、私がボランティアとして勝手に生徒達の面倒をみているという事になっていたと気付いてからは、プロの先生としてボランティアで仕事をするのはやめました

朝8時から夜10時まで授業した時は、ヘトヘトになってシャワーを浴びて一日が終了していたのですが、夜の時間帯の授業をやらない様にしてからは、急に自分の時間帯が出来たので、何をするべきか時間の使い方に戸惑ったりもしました。

ただ、この異国に住み、異国で仕事をして、外国人に日本語を教えるという経験は、貴重な体験だと思い、ライターの仕事をして書き残しておくべきだと思う様になりました。ライターの仕事を見つけてからは、夕食後は文章を書く時間に割く様になりました。

午後7時台

午後7時には夕食を食べていることが多いです。夕食をほかの先生方と一緒に食べ、その際に生徒一人一人の情報交換をする事が多いです。基本的には、小学校の担任の様な形で、担当する先生がゼロからテストに合格するまでの期間、同じ生徒だけに教えていきます。

私の場合、日本語が出来るという事のほかに、日常会話程度のタガログ語を話せるという理由だけで、日本語教師に採用されたので、先生としての技術や経験がなく、ほかの先生方にアドバイスをもらう必要がありました。

食事をする時間帯は、先生方の大事な休憩時間でもあるので、休憩時間にも引き続き仕事の話をしてしまうと、仕事が継続している様な気分になる人もいるだろうと気を使いながら、多くの情報を引き出して参考にしていました

午後8時台

食事を終えて自分に割り当てられた部屋に戻り、シャワーを浴びます。フィリピンは、トイレとシャワーが一体型になっているのが一般的で、トイレとは呼びません。コンフォートルーム、もしくは頭文字をとってCRと呼ばれています。

もし、フィリピンにいらっしゃる機会があって、トイレを探す場合はCR(シーアール)と言えば、すぐに通じます。

シャワーを終えた後ですが、3日に一回は洗濯をしています。休みが少ないので、時間を気にせず洗濯出来るのは、夕食後になるからです。

フィリピンは基本的に季節が無くて、いつだって夏です。フィリピン人に季節を聞くと、夏と雨という答えが返ってきます。雨は季節では無く天気でしょ? と返すと、毎日雨が降る、いわゆる雨季ということらしいです。

そんな、いつだって夏のフィリピンでは、夜に洗濯しても、翌朝には乾いてしまうのです。

午後9時台

午後9時台は、まじめに執筆活動をして時間を過ごすことが多いです。私は日本からiPhone6SとiPhoneX、そしてiPadを持ち込んでいるのですが、パソコンを持ってきませんでした。

もちろん、フィリピンでもパソコンは売っているのですが、日本のOSではないので日本語のフォントが入っていません。

ライターという仕事をするのであれば、パソコンが必需品ということになるのでしょうが、iPadで打ち込む作業をしています。なので、一般的なライターさんと比較して打ち込むスピードが遅いようで、あまり作業がはかどりません。

日本語のフォントが入っているパソコンを一台持っているだけで、世界が変わるほどに役立つと思われるので、外国での仕事や移住を検討されている方は、パソコンを持って行くことをおすすめします。

午後10時台

フィリピンの午後10時は、日本時間の午後11時です。仕事で疲れている中で作文をしていると、文章を作っている自分でも、読めない様な文章が書き上がります。

体調がよい時であれば、12時、深夜1時まで書き続ける時もありますが、午後10時を過ぎてきたあたりで、ウトウトする時が多いです。

日本人の社長が、日本の企業を相手にやっている仕事だからかもしれませんが、日本で働いている様なタイムスケジュールで動いている様な気がします。こうして私の一日は終了します。

まとめ

海外で仕事をしたいと考えている方で、海外は一体どんなスケジュールで働いているのだろうと疑問に感じていた人には、参考になったかもしれません。

あくまでも私の体験談ですが、日本の社長の下、日本の企業を相手に仕事すると、あまり海外を感じられないくらいに、日本と同様に仕事漬けになります。

ただ、外国で仕事をすれば、当然ながら少なからず強烈な外国の文化が顔を出してくるので、それを感じられるだけでも非日常感はあったりするものです。

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ABOUT ME
アジアハッカー編集部
アジアで働くをもっと自由に。もっと身近に。 編集者はアジア在住歴10年。 中国、韓国、シンガポール、フィリピン、マレーシア、タイ、ミャンマー、インドネシア、香港、マカオなど東アジア・東南アジアで活動しています。
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